骨密度測定の結果表の読み方
「ありがとう!前回検査してもらったらって言われたから先生に検査お願いしたら前より骨密度あがってて、このまま続けましょうと言われたよ」
という言葉をいただきました。
前回お薬をお渡ししたときに、自分が飲んでいる薬の効果に疑問をもっていた方で、骨密度も年に1回くらいは検査をとすすめた方でした。
そして、渡された紙がこれ。1枚目は3年前の測定、2枚目は今回
”あれ?測定結果の紙の形式が違うぞ?” って思った。
なんだか自分でも良くわからなくなった( 一一)ということで、あらためて骨密度の測定表の見方について調べてみた。
骨密度に関する略語一覧
◇YAM(Young Adalt Mean):若年成人平均値
80%以上=正常
70~80%=骨量減少
70%以下=骨粗鬆症
◇BMD(Bone Mineral Density):骨密度
骨量(g)を骨の面積(cm2)で除した値
◇DXA(dual-energy X-ray absorptiometry)法:二重エネルギーX線吸収法
デキサ法~2種類の異なるエネルギーのX線を照射し、骨と軟部組織の吸収率の差により骨密度を測定する
◇SD:標準偏差
データのばらつきを表す指標
◇TBS(Trabecular bone score):海綿骨構造指標
骨密度とは異なる骨質をみる
骨の強さ=骨密度(70%)+骨質(30%)
このあたりを押さえておけば、この測定表の内容はある程度理解できるかと思います。
新旧の測定表では何が違ったのか?
1枚目は、結果が1種類、2枚目は、結果が2種類(腰椎、股関節)ということ。
よくよく調べていくと理解できました。1枚目はDTX-200という「前腕骨X線検査」の機器を用いた「ウデ」の骨密度検査で、2枚目は冒頭の画像にもあるように全身の検査機器。結果の見方が違って当たり前でした。
骨粗鬆症診断には、DXAを用いて、腰椎と大腿骨近位の両者を測定することが望ましいとされています。
腰椎=前後方向L1~L4を計測
大腿骨近位部=頚部、転子部、骨幹部 :左右いずれでもよい
※前腕骨測定は、あくまでも腰椎、大腿骨のいずれも測定できない場合の第2選択部位としての位置づけとなる。
この表から何がわかるのか?
比較すると
前回 YAM 41%、同年代比較 72%
今回 YAM 92%、同年代比較 約130%(腰椎)
YAM 70%、同年代比較 約100%(股関節)
股関節はもう一息、腰椎は密度としては十分と明らかによくなってることはわかります。
ここでもう一枚検査表が出てきました。
海綿骨構造指標(TBS)!またこれなんだ?ってなったけど前段で書いたように骨の強度を測るには、骨密度だけでなく骨質も大切になってくるという部分。
YAM値70%以下、これがTBS T-scoreでいうとマイナス2.5 S.D.前後となるようです。
なのでこの方の場合、Tスコアがマイナス2.6 腰椎の骨密度は高いけど、骨質は低いので、脆弱性骨折のリスクはあるので注意が必要という結論になるかと思います。
まだまだ治療の継続が必要ですが、今後も治療を継続するやる気が出てなによりでした。
さいごに
まだまだ骨密度についてはわからない部分がたくさんあるので、少しずつこのNoteも進化させながら手を加えていきたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます!